『岳連山塾』山行(第24回 読図実践訓練)
目的 深山に分け入り読図・ルートファインディングを実践する訓練を行う
主催 滋賀県山岳連盟 主管 指導・技術委員会
講師 大越 久嘉 滋賀岳連指導委員長・上級山岳スポーツ指導員
その他 滋賀岳連指導・技術委員及びフォロースタッフ
日時 2017年5月21日 (日)
場所 大津市志賀町 寒風峠・滝山周辺(オトシ周辺)
集合 大津市北小松駅駐車場 am7:30 地図URL http://yahoo.jp/k6cYN9
研修時間 8:00~16:00(移動含む)
研修内容 ・読図、オリエンテーリング訓練 ・コンパス・高度計・GPSの操作等
・自然からのリスク管理/防御技術 等
・研修ルートは寒風峠・滝山周辺(オトシ周辺)に2ルート設定しています。
・グループに分かれます。(2班)山中では原則グループ行動、打合せしながら
捜索してください。
・各ルートには、それぞれ2箇所のビーコンが設置されています。
・支給する地図に概ねの設置箇所が記入されています。
・各班は検索ルートを計画し、現在地を確認しながら設置された2個のビーコ
ンを捜索回収します。
(捜索装備:地図・コンパス・高度計・GPS・ビーコン等)
・2個のビーコンを回収したら、滝山ピークまで登ります。
・2班集合できたら、寒風峠経由で下山します。
研修課題 ・捜索装備を使って現在位置の確認する
・地形図の谷と尾根を認識し、現在地の地形と同期する
・地形図を読み、これからルート取する地形をシュミレートする
・計画ルートと実際の地形を考慮ながらルートファインディング する
・ビーコンの操作を習得する
参加者 ルート設定 2名(5/20~21)
参加 9名
合計 11名
スタッフ所感
好天に恵まれた初夏の比良の山で、読図研修会を行いました。
スタッフ2名が前日より北小松のオトシに入山し、下見とルートを設定。
複雑な地形に地図コンパス、GPSを駆使して、奥まった谷や複雑に入り組んだ尾根に
4台のビーコンを設置しました。
翌日(本日)に集まった塾生9名に出された課題は、
『班分けされたメンバーで相談し、ルート計画しながら、それぞれ指定された2台の
ビーコンを捜索し回収せよ!』というミッションでした。
ビーコンがある場所が示された地形図を元に、班ごとに打ち合わせして涼峠よりいざ入山。
オトシの地形は、おおよそ4キロ平方メートルの複雑で見通しが効きません。
塾生は地図コンパス高度計、そしてGPSを使って、現在地の確定とこれから進む方角、
ルートをシュミレートしながら山中を彷徨います。
そして、最後に携帯ビーコンの捜索モードで設置されたビーコンを探し当てて行きました。
普段の山行ではここまで地図やコンパスを使うことが少ないので、最初のうちは取り扱いに
戸惑ったり、現在地の特定に自信が持てなかったりでした。
しかし、自分たちが行う装備の運用とチームワークで確実な行動が出来るようになると、
迷宮のような森の中でも自信を持った行動が出来る様になってきました。
各班無事ビーコンを回収し、静かで爽やかな滝山ピークに集い、この日の研修を振り返って
反省点など話し合い、合わせて親交を深め会いました。
その話の中で、地図コンパス、高度計の的確な運用技術習得の必要性と、そのための事前準備の
重要性、そしてGPSの現在地確定の正確性と効率の大きさに驚きと必要性を見出しました。
ただし、こうした電子機器は事前設定と機器に対する操作法を熟知することが必須であることも
改めて学びました。
この研修で実行した登山技術を駆使して、各々の山行をより充実したものにして頂き、また危急
時には的確な読図技術でリスク軽減に役立てて頂ければと思います。
【岳連山塾】では今後もこうした訓練研修を繰り返して実施して行きます。
また次の機会にも皆様のご参加をお待ちして居ります。
晴天となった【岳連山塾】24
北小松駅に集合しスタッフよりオリエンテーションを受ける
比良のオトシにへのアプローチ
この時期にしては気温が高く、
熱中症や動植物からのリスクにも注意しながら入山する
地図コンパス等を使って読図する塾生
山中では、その判断が正しいとは誰も答えてくれない。
最終決断することも、自分で行う。
そのことこそが難しいのです。
現在地が確定できない不安を解消できない限り、
次の行動計画に自信は持てません。
読図技術は、アナログとデジタル機器の併用運用で
確実な習得を目指して頂きたい
不慣れな塾生をフォローしながら行動を共にしていると、
不思議なもので、やがてチームワーク良くなってきます。
登山パーティを組むことの本当の意義・重要性を
改めて感じさせてくれた【岳連山塾】24でした。
参加された皆さん、お疲れさまでした。
【岳連山塾】