2015年02月

議事録
テーマ
20152月理事会
日時
2015/02/17
場所
県立男女共同参画センター
出席者
敬称略
伊藤、片岡、大越、今井、竹村、栢、渡辺、井上北村、中西
大前、小林、古川、                
資料
27年度年間行事計画予定() 、
6回自然保護「伊吹山麓」実施要項(案)、
日山協登山月報 他
 
内容
 
1.会長挨拶
・3月は常任理事会なので26年度最後の理事会です。
 常任理事会は人事と行事について審議します。
 要望等ありましたら、事務局まで申し出てください。
 
・来月29日に京都で第2回のトレッキングフェスタ行われます。
 滋賀から始まった行事なので各山岳会から奮って参加をお願いします。
 
2.報告
 
○ 事務局
125日 日山協近畿役員会: 
 国松顧問伊藤会長 片岡理事長 出席。 要望提出。
 
215日 日山協代表者会議: 
 上記の回答従来と変化無し。 今後評議委員会等で進めて行く。
 
・インターハイ支援については協議事項にてお願いする。
 
○ 遭難対策委員会
125日 冬山救助訓練兼講習会 於赤子山スキー場 
  参加54名 警察関係多数参加 積雪不足
 
26日 比良遭難の救助依頼が遭難者勤務先からあったが、情報不足
  もあり会長とも相談し見合わせた。
  各山岳会で比良山系に入山される場合は考慮願いたい。
 
29日 綿向山で道迷い遭難、東近江消防から問い合わせ有、
  翌日無事に発見された。
 
37日 山岳救急講習会 参加予定21
  30名まで参加可能 会員外もOK
 
・アマ無線クラブ局JJ3YZA 更新済
 
○ 指導委員会
 高体連冬山講習会と合同、岳連11名  義務研修(岳連2名、高体連4名)
 引率登山として行った。総勢約80名が無事山頂到達し無事に下山した。
 
378岳連山塾 マキノ→金糞峠堂満岳周辺にて実施予定
 マキノは駐車料金が発生する為場所を変更する。
 
○ 自然保護委員会
315日伊吹山麓山行予定 14日の計画を15日に変更。
  虎御前山は中止し、大久保のセツブンソウに変更。
  集合は道の駅「伊吹の里」 大久保までは乗り合わせての移動となる。
 
○ 競技委員会
21415日 於新大阪にてブロック別研修会:
  和歌山国体審判更新が16名 他11
  講師の山本氏は国際ルールの翻訳者 変更点多数あり
 
○ 各山岳会報告
  八日市、きぬがさ、大津、守山、楓、ダイキン、(東レ)  
 
3.協議事項
 
1) 平成27年度全国高校総体の支援について
 ・支援提出済は、八日市、やまっこ、楓、やまびる、大津、きぬがさの
  計20名。
 ・支援内容は総務が多い。 
 ・無線記録 支援隊長等、高体連と調整が必要。
 ・引き続き提出を待つ。
 ・当日参加可の業務もあるので参加願いたい。
 
2) 27年度県民体育大会
  118日(日)長命寺山 中身は未定
 
3) 27年度行事 会議日程
 ・例年通り基本第2火曜日を理事会
 ・414日定期総会
 ・8月 インターハイ 
 ・ジュニア登山教室が第一週となっているが、7月実施で検討する。
 ・別件:人工壁ルート変更 年度ごとにルート変更を実施(市の予算)
 ・106日理事会
 ・1018日チャレンジ比良
 ・1031111日鈴鹿山系連絡協議会(三重)
 ・118日県民体育大会
 
・予算執行につき金額を藤野氏宛て連絡願う。
 
・各委員会の総会資料を常任理事会までに理事長まで送付願う。
 他調整を常任理事会にて行う。
 
4) その他
・海外登山交流会 322日(日)京都中小企業会館
 
・近畿トレッキングフェスタ 329日(日)個人申込み
 
・山の日について、ブロック単位で日山協より補助金が支出されるので、
 28年度大阪からトレッキングフェスタを811日に実施する案も出ている。
 
・日山協山岳共済 還付金が岳連に出るので、保険への加入をお願いする。
 
4.その他
(1)次回常任理事会317日(火) 1900男女共同参画センター
 
(2)国体について
 ・大津市と竜王町が名乗りを上げている。
 ・大津の北部地域の振興として、和邇の町民グラウンドに大テント
  を張ってリード競技、和邇体育館でボルダリングの案もある。
 ・竜王町はドラゴンハットもあるが、具体的にはまだ出ていない。
                 以上

『岳連山塾』山行の案内
(第16回 ロープを使ったフリークライミング)

目的 春の人工壁でフリークライミングを楽しむ
主催 滋賀県山岳連盟       主管 指導委員会
日時 2015年4月4日(土曜日)雨天決行
場所 大津市北小松 比良げんき村 人工登攀壁 http://yahoo.jp/vayWiw
    集合 現地 am9:30~   
対象 ・フリークライミングでの基本的なロープワークを学びたい方
   ・クライミング初級者でクライミングを体験したい方
   ・フリークライミングを志向したい方
   ・この研修をお手伝い頂ける方
研修内容(内容を変更する場合があります) 
   ・トップロープおよびリードによるクライミングの実践
   ・フリークライミングのルールおよび登り方の研修
   ・クライミングシステムの研修(ハーネス装着、ロープワーク、ビレイ等)
    時間   実質 6時間程度
装備 日帰り登山装備/ハーネス/クライミングギア/クライミングシューズ/
   その他クライミング出来る装備/弁当
       *基本的に個人でご準備下さい(問い合わせは下記まで)
参加 定員 20名(先着順) 15歳以上で山岳保険(登攀)加入が望ましい
   (*参加可否を個別に事前聞き取りして確認/判断させて頂く場合があります)
    リーダー 滋賀岳連指導委員会及びフォロースタッフ    
費用 参加費 滋賀岳連会員  500円  滋賀岳連会員外 1000円
   その他施設使用料1000円程度(参加人数で変動します)
申込 下記申込書に必要事項を記載の上、受付に申し込んで下さい
受付 滋賀県山岳連盟 指導委員長 大越宛にメールかfaxで申し込み下さい
     大越久嘉 宛 bigover@mac.com  fax 0749-25-3916
    締め切り 2015年3月25日(水)まで
その他 ・この研修に関して、個別の傷害保険等には加入致しません。 
    ・研修中に不調者が出た場合やトラブルが発生した場合は、研修を中止す
     る場合があります。  
    ・荒天等により中止する場合は、前日までに委員会より連絡致します。
     ・この研修会は危険行動を伴う研修内容を含みます。主催者は安全には 
      配慮しますが、不慮の事態や自然等の外的要因のため傷害事故や生
      命に危機をもたらす事象が起こる可能性もあります。またこうした
      事象対策処理に対しての出費等は各自の保険等で自己負担でお願い
      します。それらを承諾した上で参加の申込をお願い致します。

                      記;2015.2.25『岳連山塾』           
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
滋賀県山岳連盟 『岳連山塾』16 申し込み        
氏名                                                
性別                生れた年
住 所  
電 話                fax     
携帯電話
緊急連絡先 氏名           tel
山岳保険の種類
所属山岳会/団体名  * 滋賀県山岳連盟非会員の方も所属団体等を記載下さい

クライミングの経験 

参加に当たっての要望等


    







遭難対策委員長が 大津北警察署から 2014年の比良山系での遭難マップを入手しましたので転載いたします。


イメージ 1

イメージ 2
滋賀県警察のホームページからダウンロードできます。

 ◇山岳遭難事故マップ(大津北警察署山岳警備隊作成)




平成26年度(2014年度)山岳指導員研修会 兼 山岳技術研修会(積雪期)

 研修レジメ


【研修資料 「引率登山の実践」】
対象者 児童学生(未成年者)及び登山未経験者や登山技術未熟者(成人を含む)高齢者など
目的 自然・山との出会いを提供し、体験する幸せや喜びを与え、それらの夢と希望を確実に

楽しく実現可能にする。単に山を案内したり、登山技術の提供者ではない。
登山することの楽しさや喜びを提供し人間関係にも目を向けて、登山を成功させる
ことが引率者には求められる
集団登山の特徴

 (1)集団登山の種類

1.学校登山とは、教育的価値により全員参加を前提とした登山経験

 2.募集登山には、

            ・市町村民登山・・・親睦、レクリエーションを目的に行う
 ・エージェント(旅行会社、新聞社など)...登山需要に対して営利目的に行う

 (2)一般の登山者との違い

○体力・技術・経験・年齢の差が大きい、または山を知らない初心者の集団 

○隊としてのモラル・パワーは発揮されない

  参加者の連帯感・相互扶助意識はゼロに等しい(特に募集登山)

役割 
*引率登山では、「リスクを冒さない」という姿勢が必要であり、自主登山では多少の悪天

 候でも 行動することがあるが、引率登山では、天候が悪ければ原則として登山を中止す

 べきである。「生命の安全」を他の全てに優先させる。
1.登山パーティの構成及び人員、登山能力の把握 
2.目的とする登山コースの状況、危険箇所、気象状況、地形など十分把握した上で、危急時

 に備えて 適切な体制を整えておく

 3.登山者の心身の状況をよく観察し適切な指導と余裕のある行動を心がける。
 4.行動中、考えられるあらゆる事態を予測、認識しそれらをもとに適切に判断する

 5.危険を敏感に察知し、人命を守るために、あらゆる努力を払うこと

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登山者に意欲と目的意識をもたせる指導

“集団行動”とか“苦しさを乗り越える”というような精神主義を第一目的にするのはよくな
 い。
登山者にとって、ある程度“冒険的要素”を意識させてやることが、登山の魅力になり自ら

 判断して安全を確保することにつながる(「危険だ」という意識づけ でなく、「未知の世

 界へ入る」というイメージ)

*引率者の姿勢
・引率者が嫌々引率するのでは登山者にとって楽しい登山になるはずがない。

・引率者が山の楽しさを知るとともに、参加者に感動を与える“演出家”に徹する


形態 1.志向別
・レジャー志向(心理的開放感)

・健康志向(運動スポーツ)

・能力志向(目的達成登山) 

2.ジャンル別

・アルパイン(クライミング)

・一般登山(ハイキング~)
計画

 (1)多人数での行動は、予想以上に時間がかかるので、日程には十分な時間的余裕をもつよ
うに計画する

(2)体力差を考慮し、体力の低い人に十分配慮して計画を立てる
(3)実施期間は3泊4日以内とする
(4) 通常の登山では、ロープを使用しない箇所でも引率登山では使用する場合がある

 (5)自主登山では、下山時にヘッドランプを使用することは多いが、通常の引率登山では

そのような 事態は避けなくてはならない

*計画の進め方(一例)

1.事前調査(下見)または前年度の計画を参考に概要を決定 (山小屋、交通手段の確保)
2.計画書の作成
3.事前準備・事前学習

4.直前下見〈1~2週間〉
 

5.山行引率〈当日〉
 

6.反省会

組織 
・引率責任者と指揮系統をはっきりさせる 
・引率者数は、学校のような一律の集団では10~15人に1人くらい 
・女子生徒が参加する場合は、引率に女性を加えて個に応じた安全指導等に十分配慮する 

・留守部隊

万一の時にあわてぬよう留守部隊(留守本部、現地応援、報道対応等)の分担を明確に

しておき、緊急時の連絡体制(連絡網)を作成

出発前
 (1)引率教員は、現地の状況・コース・日程・安全対策等について事前の打ち合わせを十

行うとともに、 参加者にもその内容を周知する。特に、防寒具、雨具、着替え、

    予備食糧等の装備、身体にあった ザックや登山靴の準備などを適切に指導する

 (2)天候の変化、傷病の発生等不測の事態を想定し、事前に退避コース、班の編制替え、

率者の役割 分担の変更等について共通理解を図るとともに、具体的な計画立案を

行う
   	 特に次の点について対策を立てる
・登山実施中に関係者との連絡が円滑に取れるよう工夫する。 
・現地の医療施設について調査し緊急の場合の連絡方法や搬送方法について確認しておく
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ゆとりある引率とは

・引率者間で、参加者の情報共有が図られている 
・行動時間、行動範囲、スケジュールにゆとりがある。 

・引率者の数と質が十分である(数だけでなく、質が重要)

団体装備(引率者は、不要と思っても持って行かねばならない物がある)

  •   ・救急医薬品(テーピングテープ、ブドウ糖も加えたい)

  •   ・笛 ・通信機器(携帯電話は場所によって使えない)

  •   ・ロープ ・スリング ・カラビナ ・ツェルト(女子のトイレ時にも利用できる)

     ・ストック(伸縮式が望ましい) ・ナイフ ・小型ペンチ、針金など

*山岳保険は、遭難した場合の捜索や救助費用などが多額になる場合が予想されるので、
 意ではあるが加入について配慮する

*装備の所持者を確認しておき、いざというときすぐに使えるようにしておく

下見

・コースタイムの見積もり
・分岐点や不明瞭な部分の確認

・危険箇所の点検と通過方法の工夫
・集合や大休憩場所の選定
・水場やトイレの適地
・展望や自然観察適地
・緊急避難地、エスケープルート(逃げ道)

 ・山小屋の使用について

(特に学校登山では、使用上の注意点、部屋数、食事のとり方、 水筒の補給方法、

予定日の混み具合、同宿校等の確認)

・体調の悪い参加者の引き返し判断地点の確認
	・通信手段の電波状況等の確認
引率 
 出発準備
1.人員確認・・・・・人数だけでなく、名簿で確認(事前にリストをつくっておく) 

2.健康状態の確認・・風邪、頭痛、腹痛等の体調、寝不足でないか、朝食を食べたか等

3.装備の確認・・・・雨具等重大な忘れ物をした者はいないか
 4.行動確認・・・・・今日の予定を確認(概念図、比高断面図などを利用する) 
5.隊列の決定・・・・体力やその日の体調により、遅くなりそうな者を前に出す

 6.トイレの確認・・・出発前に済ませる

7.準備体操(ストレッチ)

8.靴ひも、パッキングの確認歩行技術

隊列(順番)・先頭(引率者、ペースメーカー)→体力的に弱い人

次に弱い人 ~~~~~最後尾(引率者、リーダー)

 ペース
・先頭(ペースメーカー)のペースによって登山の善し悪しが決定する 

・歩き始めはとにかくゆっくり 
・行動予定時間に縛られず、体力的に一番弱い人を観察しながらその人のペースに合わせ
のが、結果的に早く到着することになる 
・汗をかかないくらい「ゆっくり」歩くと、バテる人を出さない 
・「ゆっくり」とは=1時間に標高300m位のペース(学校集団登山では、200m位) 

・下りこそしなやかにゆっくりと(登りに比べて事故が多く膝や足を痛めることが多い)

★要事前指導
・落石や危険の防止のためとともに、自然保護のためにも登山道以外を通らない 
・近道をしない(直登などのコースはかえって疲れるし滑る) 
・浮き石に乗らないようにするのは勿論、落石を起こしてしまったら「落石(または

「ラークッ」) と叫ぶ

 危険箇所の通過
 

・危険箇所は一人ずつ通過する

・ハシゴの下りでは「後ろ向き」で、手はステップを持ち、足も確実にステップに乗せる

う指示・鎖やロープが設置された箇所では、鎖やロープにもたれかからず、補助

的に使うことを指示 
・岩場がある場合、不安な人には事前に休憩などの時に近くの岩にとりついて三点支持の
練をしておくのもよい
・雪渓の通過が不安な場合は、迷わずフィックスロープを張る

 休憩の仕方

1.時間
・「○分歩いたら△分休み」ばかりにとらわれず、広いスペースや景色の良い場所
休めるところで休まないと、ただ登るだけの登山になってしまう 
・大きな集団では、間があいても笛やトランシーバーで連絡をとり合って一斉に
休む 
(間を詰めると後ろは着いたらすぐ出発になってしまう。そこで休めばまた間

があくので 同じこと)

2.場所
・とにかく安全な場所(上方からの落石がない、人やザックが落ちない) 

・ザックは山側におろし、人も山を背に座る

 ・雪渓などでは落石や雪崩の心配があるので一人は上方を向いて座り監視している

3.健康状態の確認 
・ザックも開かずただ休んでいる人には声をかけた方がよい

 ・天候変化、体調に合わせて、衣類を早めに着る

4.栄養分の補給
 

・腹が減らないうちに補給する

・腹が減ってからでは、食べたものがエネルギーになるまでにバテてしまう

 ・エネルギー源になるものは、糖質の多い甘い物・筋肉疲労に役立つ物は、塩分(梅

しなど)やカリウムの多い物(バナナなど)

5.水分の補給
・のどの渇きを覚えないうちに飲む 

・昔は「汗になって疲れる」と言われたが今は汗で失われた分は補給するのが常識 
・体重1kgあたり、1時間行動すると、5cc(5ml)の水分が失われる。
つまり、体重50kg人が6時間行動すると、5cc×50kg×6時間=1500ccとなり、
   1.5L(500ccのペットボトル3本分)の水分を補給しなければならない 

・塩分の補給も兼ねて、2倍程度に薄めたスポーツ飲料を利用すると吸収も早い

ばてた人の対処

1.糖分を補給するのがもっとも良い。ブドウ糖が特効薬だが、チョコレートやあん

     パなど 甘い物をとる

2.“足がつった”などには、塩分(梅干しが特効薬とのこと)やカリウム(バナナなど)を
     補する 

★予防のために、水分とともに塩分を摂る

隊の分散について 

・引率者数が十分確保できている場合以外、隊を分散させてはならない

危急時(ケガ・事故)の対策

1.引率者の注意義務
・危険に対する予知義務・・・ 前もってあらゆる可能性を考えその対策を立ててお
く 
・危険回避義務・・・・・・・ アクシデントや事故が起きてしまったとき、それ以
の事故が起こらないように努力する 
・救助義務・・・・・・・・・ 万一事故の場合は負傷者を救助しなければならない

非常時対策

・事故者の応急処置(救急法、ツェルト等による防寒等) 
・搬送方法(ロープ・ザック等を使った搬送→実技研修で) 

・連絡方法(留守本部、家族、警察への救助要請)

★携帯電話は万能とは言えない 
・ヘリコプターが到着の場合、場所を知らせるサインやヤッケなどを片手に持って

 円を描くように振る(救助要請でない場合、むやみに手を振らない) 乗務員が確認

 できる位置まで近づいたらヤッケなどを上下に振る 

・隊全体の把握(安全な場所への避難、パニックの防止、以後の行動について徹底)

		■事故発生後の対応事例   			 事故の発生と共に、取り急ぎできる処置・手続きは、
1) 現場での安全性確認と避難 ( 事故の拡大防止) 

2) 状況確認
3) 応急処置
4) 救助要請(消防、警察)の連絡

5) 搬送(ヘリ/救急車)
6) 現場責任者の判断で、参加者へ講習会 の継続、延長、中止、連絡法などを伝える

 なお、搬送が後になる場合もあり、また、 冬期訓練では参加者と待機、さらに救

される場合 もある。

7) 主催者の本部に連絡(応援の要請など)
8) 参加者の家族等に連絡。この際、直ち に対応が可能なら主催者側の管理者が望ま

く、現状での 事態を急ぎ把握・整理した上で連絡すること。

9) 事故の規模に応じた対策本部を立ち上げ、情報の一元管理をする
10) 家族等の対応・連絡係を派遣
11) マスコミへの経過説明などである。その後、謝罪、家族へ誠意ある対応、

    山岳保問題などの 問題に配慮しながら対応していく

■登山の基礎技術・知識
  山の環境
1、3000m級の山では、酸素量が平地の3分の2になる
 2、8m登ると、気圧は1hPa下がる(100mで12hPa下がる) 
3、気温は、100m登ると約0.6°C下がる
 4、風が吹くと身体の熱が奪われ体感温度が下がる(風速1mで1°C下がる低体温症の危険) 

5、紫外線が平地より強い(増える) 直射日光が強い

6、日照時間

            	日の出         日の入り        行動可能時間       冬山 6:30~7:00   16:30ごろ         9時間       春山 5:00~6:00   17:30~18:30     10時間       夏山 4:30ごろ      18:30~19:00     11時間       秋山 6:30~7:00   16:30ごろ         9時間

山で起きやすい病気・怪我

 1.高山病

・高所の低圧低酸素状態故に起きる、寒気・頭痛

・吐き気・嘔吐等・酸素吸入も良いが、長時間の吸入は期待できない(携帯酸素ボン

程度では)ので、 深呼吸を続けさせる

★息をたくさん吐くことを意識させると良い 
・具合が悪いからといって横になって眠らせるのは良くない(呼吸数が減り、酸素吸

量が 低下する)

・頭痛薬は効果的であるが風邪薬は睡眠効果があるものがあり不適 

・重いときは下山させると治る

2.過換気症候群 
・不安や緊張などのストレスから空気を吸いすぎて起きる 

・呼吸が速くなり手足がしびれたようになる

3.高所肺水腫
・からせき(ラ音)、呼吸困難、唇が紫(チアノーゼ)、熱はそれほど高くない
 ・肺胞に体液がたまり呼吸ができない状態なので、夜であってもすぐに下山させ

医者へ 行かねばならない

4.風邪・腹痛(下痢・便秘) 

・環境が変わるので単なる風邪ということも多い・薬を飲ませ、休ませる

5.熱中症
・高温多湿での長時間運動による脱水状態によって起きる

 ・日陰の風通しの良い涼しいところに移動し、0.1%の食塩水を飲ませたり、あら

ゆる方法を とったりして体を冷やす

 ・熱射病では汗が急に止まって体温が39°C以上に上がり、顔が真っ赤になる 

・重い場合は生命の危機になる

6.低体温症
・夏でも雨に打たれ強風にさらされれば低体温症になる 

・着る物(綿でない素材、雨具)やツェルトなどの装備で予防に心がける 
・処置としては、暖かい部屋で濡れた物を着替えさせ、意識がはっきりしていると
きは温かいものを飲ませる

・意識がないときに物を与えてはならない
脳:35°Cを過ぎると会話に支障を来す

33°C で意識が薄れて、30°Cで意識は消失する

*山ではここまで。これ以前に回復処置を取らなけ 心臓:心臓は寒冷に弱い。

 心臓のリズムをつくる ペースメーカーが遅くなり心拍数が減少、心臓が 送り出
す一回の血液の量も減少する
 33°C では心房の収縮が不規則になり、心房細動を起こす。心臓の空回りのような

 もの 血液:身体に酸素を運ぶヘモグロビンは、低温にな ると酸素を遊離できずに

 酸素減少してしまう。肝臓の機能が低温のために低下し、酸の排泄に支障を来し、
  血液は酸性になる。これを「アシドーシス」 という。低温下でのアシドーシスは
 あまり問題ではないが、重度になると意識に支障を来たす

7.キズ・小さなキズは消毒ガーゼ付き絆創膏、大きなキズは止血と消毒

8.骨折
 

・副木をあてて固定する。

		・寒気を訴えることが多いので、温かい飲み物などを与え、全身を保温し病院へ

9.まめや靴擦れ 
・事前の予防として大型のガーゼ付き絆創膏などを貼っておく
 ・靴紐をしっかり締める 

・スポーツソックスは、足首に靴擦れを起こしやすい

10.筋肉けいれん 
・筋肉けいれんの原因は4つある
ア. 運動により温められた筋肉が風など外気によって急激に冷やされた場合→
  保温し、ストレッチやマッサージをする
イ. 炭酸ガス不足による場合 →吐いた息を再び吸うことで血液中の炭酸ガス濃
度を上げる 

ウ. 汗をかいたための塩分(ナトリウム)不足 →食塩の補給(梅干しなど)
エ. カリウム不足 →バナナなど果物類によるカリウムの補給

11.次にあげる4つは、皮下の組織が損傷して痛み腫れを起こすので、いかに早く冷やす 
  かがポイントになる。

・打撲・・・・ 冷やす
・ねんざ・・・ 冷やして圧迫しテーピングによる固定 ストックを使って負担を軽く 

・脱臼・・・・ ねんざが重傷となり、関節がズレる 冷湿布後病院へ 

・肉離れ・・・ 患部を冷やし固定する

12.その他 
・喘息等の症状がある者がいる場合、山小屋の狭い部屋等で防虫スプレーを使用す

 る際には 気をつけたい 

・登山当日の朝食は、油っぽいドーナツなどは避けたほうがよい(胃腸へのの負担
 軽減) 
・小屋に着いたら、着替えをするようにしたい。下着が乾いている場合でも、衣類

 につ

平成26年度(2014年度)
山岳指導員研修会 兼 山岳技術研修会(積雪期) 実施報告

○  目的            滋賀県山岳連盟 山岳指導員の育成及び滋賀岳連会員の登山技術習得
○  主管            滋賀県山岳連盟 指導委員会
○  期日            2015年2月7~8日 (土・日)
○  会場            比良山系武奈ケ岳周辺
○  参加            15名 (内 義務研修受講 7名 )
○  講師            主任講師 大越久嘉(滋賀岳連 指導委員長)
                              講師  小林広幸(滋賀岳連 競技委員長・高体連専門部)
                                       三根博史(滋賀岳連 指導副委員長)                  
                                       その他 高体連専門部顧問・指導委員会
                        2/7  晴れ   
                                研修内容  歩行・読図ルート選定・引率登山・弱層テスト・生活技術
                                  9:00  開講式/オリエンテーション         
                                  9:15  準備 「冬山装備」点検/装備分担/役割分担
                                10:00  高体連冬山技術講習会に合流~イン谷口入山(250m)~
                                             大山口~ ダケ道~八雲ヶ原BC設営(920m)~研修~
                                             テント宿泊
                                 
                        2/8  曇り/雪    
                                 研修内容  歩行・読図ルート選定・引率登山                                    
                                  6:00  BC発~武奈ヶ岳(1214m)~BC撤収~往時下山
                                16:30  閉講式~解散         
                                 
 所感
 今回の研修会のテーマは「引率登山」。未成年や登山技術未熟者を安全にかつ有意義に登山 してもらう術を学んでいただこうと企画されました。毎年行われている高体連山岳部の冬山 講習会に我々が合流して、実際に冬山初心者の高校生を引率するという実地研修会を行いま した。
 集まった高校は7校、高校生数60名余、顧問の先生10数名、滋賀岳連研修生9名と総勢80 名を超える大パーティーです。研修生は学校ごとあるいはグループの担当を決められ、顧問 の先生をフォローする形で行われました。山岳部の高校生は競技登山にも関わっているので 体力的には問題ありませんが、なにぶん冬山初心者ばかり。装備・技術・心得ともに不備未熟で あります。そうした未成年者に対し、厳しい指導ではなく楽しい登山を導くことはそんなに優 しいことではありません。折しも2日目の武奈ヶ岳へのピークハントは稜線で地吹雪に会い、 顧問・研修生が一体となって生徒を安全に引率しました。
 この二日間を通して、互いに普段とは違うメンバーと共に冬の武奈ヶ岳を目指して行動し ました。BCのテン泊では供に寒い夜を過ごし、吹雪だったピークにも一人の落伍者も出さず に、この大パーティ全員が登頂しました。
 そして全員無事に下山して、この登山を完結する事で、参加者それぞれが多くのことを学 んだように思います。

  この研修会に参加した受講生の中には、安全登山に対する意識や行動が大きく変わった方 も居られるようでした。
 それよりもこの研修会を通して、登山を志す高校生たちに厳冬の武奈ヶ岳での思い出を心 に刻むお手伝いができたことが、なににも変えがたい成果であったように思います。
記;指導委員長 大越


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大山口
さあ、大登山パーティの出発です

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八雲ケ原BC
研修生も高校生も重荷を背負って、ここまで頑張って荷揚げしました
楽しい冬のテント泊をそれぞれが楽しみました

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八雲ケ原にて
雪上にて雪山研修を行いました。
ピットを掘っての雪崩対策研修の様子です

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コヤマノ岳手前
武奈ケ岳を目指す高校生たち
ピークハント前に暫しの休息

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吹雪の武奈ケ岳ピークにて
参加者80数名全員登頂成功
みなさん、おめでとうございます。


 ○この研修会は年2回(無雪期、積雪期)の指導員資格の更新に伴う研修会であり、指導者としての技術、指導力を高める事を目的としています。(指導員資格の更新の為の義務研修です)
また、岳人としての登山技術の習得目指し、指導員資格者/一般参加者ともに、今後も継続してこの研修会兼講習会にご参加下さい。
 
今回受講された方は、この研修経験をふまえ、今後の山岳活動や後身指導に活かせて頂ければ幸いです。クライミングや山岳を行う者は、常日頃より技術習得と登攀力向上の心を持ち続ける必要があります。
滋賀県山岳連盟は、今後もこうした機会を随時設けて、山岳を目指す方々のご期待に添えるよう致します。



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